ジェネラリスト(就社)ではなくスペシャリスト(就職)として生きていこう

タイでの製造業はこれまで、人件費のほうが機械設備よりも安く、人に依存する製造をタイの各工場は行っていました。しかし、人依存の製造はタイでも変わろうとしています。

 

タイも実は少子高齢化社会。さらに東南アジアの勝ち組国家でもあり、若いタイ人は3Kの仕事はやりたがりません。つまり、かつて日本が歩んだ道をタイでも歩んでいます。

 

現状はカンボジアなど周辺諸外国からの労働者の採用で、労働力不足を補っています。

 

そんなタイにおいても人件費の高騰や、人材流出(すぐに辞めちゃう)の影響から、近年では省人化設備の導入が進んでいます。

 

つまり、これまであった仕事に人はもういらねーよと、そんな時代に変化しています

 

日本のように進んだ社会で、海外に出て行った工場を取り戻し雇用を増やすという主張。たまに耳にしますが、それは完全に時代錯誤。設備投資は確かに増加しますが、昔のような雇用増加にはつながりません。増えるのは機械設備です。

 

この流れは3Kだけでなく、あらゆるジャンルにおいて仕事は機械やシステムに奪われる対象になります。

 

それでは労働者は今後どのように生きていけばよいのでしょうか?

|現在の日本の労働者の生き方

まず、現在の日本の労働者を考察してみます。

 

現在の従業員としての生き方は、大きく分けると

 

・ジェネラリスト(就社)型で一つの会社で生き残る

スペシャリスト(就職)型で一つの職を極める

 

のどちらかに分類します。

 

偽装請負というジャンルも存在しますが、それは別の労働問題の話になりますので、このブログでは割愛します。

 

|ジェネラリストの生き方

私はジェネラリストは若い時に自分の適性を見極めるため、色々な職種を経験することが目的なら良いと思います。

 

私も最初はジェネラリストでした。カスタマーサービス、営業、オペレーション、コスト管理などなど、色々やりました。若い時に色々やれたことは、今の自分のベースとしてすごい貴重な経験です。

 

しかし、ジェネラリストとして生涯一つの会社で働くキャリアプランはかなりリスクが高いです。

 

なぜなら5年後先はどうなるかは誰にもわかりません。

 

震災やら世界恐慌やらで、自分が働く会社が倒産する可能性もあります。入社から定年退職までの約40年一つの会社にお世話になるという考え方は、自分の労働者としての価値がその会社にしか見いだせないため、リスクはかなり高いです。

 

100年続く会社は非常に優秀であるで一方、逆に言えば倒産せずに事業を続ける会社はそれだけ珍しいわけです。

 

時間経過とともに企業が倒産する確率は高くなると考えることが自然です。

 

10年先40年先、安泰だからその会社で生き残ることだけ考えようは、倒産するリスクから目を背けているにすぎません。

 

さらに倒産しなくても、そのほかの不確実性(不当解雇、いやがらせ)などの要因で会社にいられないケースもあります。

 

ジェネラリストとして生きる場合は辞める必要性がなくてその会社に結果として残り続けるにせよ、労働市場における自分の価値を常に意識したり、または、副収入を確保する必要性があります。

 

ちなみにこの就社型は日本特有の職のつきかたです。全員ではありませんが、他の国では2年くらいで転職するのが普通です。日本では終身雇用が崩壊と言うわりに、採用面接では転職回数に拘る会社が多いことから、まだまだ終身雇用意識が生きているのが現状ですね。

 

しかし、今後正社員の終身雇用制をさらに見直そうとしている(とどめを刺そうとしている)のが、現在の日本の政府・経済界の意向です。

 

財界が政界に働きかけ、社員を解雇しやすくしようという思惑があります。良い悪いはともかく、いずれ解雇基準は見直されるでしょう。

 

つまりこうした情勢を踏まえても、ガキスケはこれまでのようなジェネラリストとしての生き方は進めません。というか就社型は働き方としてはオワコンです。

 

スペシャリスト(就職)としての生き方

というわけで、ジェネラリストの存在が否定される以上、これからの労働者はスペシャリストとして生きていくことが現実的な選択になります。

 

スペシャリストとしての最大のメリットは職に拘り生きていくため、会社に拘る必要がありません。

 

さらに自分の市場価値を高めるため、転職という手段でキャリアアップを図れます。

 

一方で、リスクとしては転職先の人間関係などのリスクは毎度、発生します。採用面談が適当すぎて、転職後に全然違う仕事(=雇用契約違反)なんて可能性もあり得ます。実際ガキスケも経験しました(笑)

 

さらに、今後生産技術が進化する中で、自分の専門職も時代に合わせて変化させないといけません。自分の領域にアンテナをはり、時代のニーズに自分のキャリアを調整する必要があります。

 

なかなか楽できそうもありませんね(´・ω・`)

 

しかし、この取り組みは自分のキャリアアップにつながります。常に最新のニーズに必要な技能を吸収することで、継続的な成長につながります。

 

スペシャリストの活躍の場

スペシャリストは技術があれば、国境に縛られる必要はありません。最低、英語は必要ですが、その技術は日本だけでなく世界の場で活かすことができます。

 

ついでに働いた国の言語を覚えれば、さらに市場価値は高まります(私もタイ語頑張ろっと)。

 

若い人は専門性を身に着けたら、海外に出て各国3年程度、ローカル語も学び色々な国に行けばよいと思います。グローバル人材は世界基準のグローバルスタンドばかりでなく、色々な国のローカル性も絶対に必要です。多くのローカル語を扱えれば、それだけ活躍の場が広がります。

 

今あなたがいる地域で、その仕事の需要がなくなっても、世界のどこかで必要とされる可能性は十分にあります。国境に縛られる必要性がない選択ができることも、スペシャリストの強みです。

 

スペシャリストへのなり方

私はいま物流管理職専門でタイで仕事をしています。

 

もともと、物流管理という仕事にあこがれていたわけではなかったのですが、新入社員時代にあれこれローテーションで仕事をやり、一番楽しかったのが、物流管理だったので、この仕事の専門性を高めることにしました。

 

スペシャリストといいますが、別に特別な仕事でなくても、営業でも経理でもなんでも、極めればスペシャリストです。

 

特別なりたい仕事がなければ、好きな仕事・楽しい仕事を自分の専門分野に選びましょう。専門分野を選んだ人は、より専門性を高める企業がないか転職市場を調査しましょう。

 

終わりに

これからの時代、技術革新はどんどん進むので、あらゆるジャンルで職は不安定になります。

 

ですので、一人一人が時代に合わせて調整していく必要性があります。

 

スペシャリストとして、常に転職を意識する生き方は、常に時代に必要とされている職種に敏感な生き方であり、そのため必要なノウハウをつけやすい、安定しやすい生き方であるといえます。

 

・今は営業で日本語だけだけど、英語と中国語もできればもっと良い仕事があるのか、なら語学勉強しよう!

 

・営業も他の業界の営業のほうがギャラがいいのか、ならその業界に挑戦してみるか!

 

こんな考え方をすれば、もうあなたは労働市場で強い優位性をもつことができます。

 

またジェネラリストの生き方で紹介しましたが、スペシャリストとして生きる場合も副収入を確保することで、リスク分散ができます。余裕がある方は副収入の確保も検討しましょう。

 

自分の得意分野を作り、さらにそこから足りない分野の習得や副収入の確率で、あなたの未来をハッピーにするはずです。